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南部杜氏と筑波山の自然がもたらす極上の酒 「浦里酒造店」

つくばスタイル特派員 しらゆき Blog 
2017年06月05日

みなさん、こんにちは。「つくばスタイル」特派員のしらゆきです。

 

名峰筑波山とその周辺の山々が育む名水のおかげで、関東でも有数の米の産地であるつくばエリア。

日本酒の酒蔵の数が関東一多いのは茨城県だということ、ご存じでしたか?

各蔵で個性あふれる酒が醸され、さまざまな鑑評会で受賞する清酒も多い茨城県の地酒。

南部杜氏の熟達した技と筑波山の自然がもたらす極上の日本酒がつくば市で作られていると聞き、つくば市吉沼にある「合資会社 浦里酒造店」へ行ってきました。

 

 

つくば市吉沼は、隣接する下妻市に近く、筑波山を北東に望む、のどかなところ。

田植えを終えた一面の田んぼから、元気なカエルの大合唱が聞こえてきます。

昔から吉沼では筑波山の伏流水を利用した酒造りが盛んで、以前には数軒の蔵元があったのだそう。

今は「合資会社 浦里酒造店」を残すのみとなりました。

 

お話を伺ったのは、明治10年創業「浦里酒造店」5代目の浦里浩司さん。

造り出すお酒は、「霧筑波」「知可良(ちから)」という銘柄です。

 

 

筑波研究学園都市の発展ぶりを間近で見てきた浦里社長。

つくばエクスプレス(TX)の開通以降も、急速な街の発展や人口増という流れに乗り、着実に「つくばの酒」としてブランド価値を高めてきました。

というのも、ここで造られたお酒のうち、約92%は地元で消費され、県外出荷はわずか8%。

9割以上が地元で消費されているのには、「つくばでしか飲めない酒」への強いこだわりがありました。

 

販売方法の多様化や日本酒の海外輸出など、酒蔵を取り巻く環境は急激に変化しつつあります。

それでもあえて地元消費にこだわるのは、地産地消を目指すからこそ。

「東京の有名レストランで売れた1本もつくば市内で売れた1本も同じ。だったら地元で売りたい」と浦里社長。

 

海外輸出や大都市での販売に頼るのではなく、つくばでしかできないやり方で販売をしていきたいとのこと。

たとえば、140カ国以上から訪れた約8,500人の外国人が住むつくば市で、外国人の集まる夏祭りなどで、地元のお酒として「霧筑波」を知ってもらう。

G7茨城・つくば科学技術大臣会合といった国際会議が開催されたるつくば市。

会議やビジネスでつくばを訪れる方へ、地元のお酒「知可良」でおもてなしする。

「これが『つくばでしか味わえない』という付加価値を高める効果も期待できる」と浦里社長。

 

つくば市内にある有名洋菓子店と共に、日本酒を使った洋菓子作りに取り組んでいるのも、新たな試みです。

地元つくばのおいしい食材を組み合わせて、つくばならではのより良いものを作りたいという思いからスタートしたのだそう。

日本酒と洋菓子のコラボレーションですね。

 

酒蔵も見学させていただきました。

麹室は温度管理を徹底するため、二重扉に守られたステンレス製の室内になっています。

麹の出来具合がお酒の味を決めるといわれるほど、麹づくりは大切なもの。

温度管理がとても重要になってきます。

 

 

ステンレス製で低温に空調された仕込蔵には、お酒が入る大きなタンクがずらりと並んでいます。

この蔵は常に13℃に保たれており、吟醸専用蔵はマイナス2度にまで冷やされています。

できたお酒をここで「低温熟成」し、うまみを引き出します。

蔵の中はひんやりとした空気と共に、どこかお酒の香りが漂います。

 

できたお酒を瓶に詰めラベルを張る機械は、なんとイタリア製!

イタリアではワイン用に使われている機械なのだとか。

 

こちらでは、できあがった「霧筑波」や「知可良」を購入することもできます。

入口に「霧筑波」の樽酒が置かれ、軒下には酒のできあがりを示す「杉玉」がつりさげられています。

今は茶色になっているこの「杉玉」。

新酒ができあがると緑の真新しい杉玉に替え、それを見た客が新酒を買いに来るのだとか。

 

 

筑波山に抱かれた自然豊かなつくば市で、堅実につくばの伝統の味を守りつづける「浦里酒造店」。

大地のめぐみと南部杜氏の技が織りなす「霧筑波」と「知可良」は、これからも多くの日本酒ファンを魅了し続けることでしょう。

 

以上、しらゆきがお届けしました。

 

■合資会社 浦里酒造店

つくば市吉沼982番地

電話029-865-0032

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